#個人差

60件の記事

森林浴の効果を検証する——血圧・コルチゾール、そして証拠の弱さ
ライフスタイル ·

森林浴の効果を検証する——血圧・コルチゾール、そして証拠の弱さ

森林浴は1982年に農林水産省が作った言葉です。以来、日本発の研究が積み上がり、血圧の低下では20試験732人分のメタ分析が数字を出しています。一方でコルチゾール研究には妙な引っかかりがあり、2026年のメタ分析は証拠の確実性を「非常に低い」と評価しました。効果と、その証拠の強さを分けて整理します。

「空気を読む」を研究でたどる——文脈への注意と、その限界
気質と個人差の科学 ·

「空気を読む」を研究でたどる——文脈への注意と、その限界

「空気を読む」は日本語特有の言い回しですが、背景にある「文脈への注意」は心理学の実験で測られてきました。水中アニメの記憶実験、表情と周囲の人を同時に見せた視線計測、高文脈文化という説明への批判的レビュー、そして25の実験。読める・読めないの話が、どこで別の問題に変わるかを整理しました。

人と比べてしまうのはなぜか|社会的比較の研究が示すこと
気質と個人差の科学 ·

人と比べてしまうのはなぜか|社会的比較の研究が示すこと

人と比べてしまうのは意志の弱さなのか。60年以上の社会的比較研究を統合したメタ分析、オンライン上方比較と心理的不適応の関連を54サンプル・36,583人分まとめた2026年のメタ分析、そして「他人のつらさを過小に見積もる」ことを示した4つの研究から、比較が起きる仕組みと、その先にできることを整理します。

仕事が続かないのは意志の問題か、組み合わせの問題か
仕事・キャリア ·

仕事が続かないのは意志の問題か、組み合わせの問題か

仕事が続かない自分を責める前に、離職研究が何を測ってきたのかを見ておきたい。1,800の効果量を統合したメタ分析では、給与より強く離職と結びついていた変数がありました。172研究の適合メタ分析と厚労省の離職統計から、「続かない」を個人の性質から組み合わせの問題へ置き直します。

読書の効果、研究が支持している範囲はどこまでか
ライフスタイル ·

読書の効果、研究が支持している範囲はどこまでか

読書の効果として語られる話は、根拠の強さがまちまちです。3,635人を最長12年追った寿命の研究、14研究53効果量を統合したフィクションと社会的認知のメタ分析、8つのRCTを整理した読書療法のレビュー、そして文化庁の調査から、支持されている範囲とそうでない範囲を分けていきます。

「働きたくない」を研究の言葉に翻訳してみる
仕事・キャリア ·

「働きたくない」を研究の言葉に翻訳してみる

働きたくない、と検索する人は多い。ところが研究の側に「働きたくない」という変数はありません。324研究を統合した失業とメンタルヘルスのメタ分析、24,000人を15年追った縦断研究、48の縦断研究を統合したストレッサーと燃え尽きの因果分析から、この一語に何が混ざっているのかを出典で分けていきます。

愛着スタイルの「4タイプ」は、どこまで裏付けがあるのか
人間関係 ·

愛着スタイルの「4タイプ」は、どこまで裏付けがあるのか

安定型・不安型・回避型・恐れ型。愛着スタイルの診断は4つの箱に人を振り分けます。ところが、探索用2,399人と事前登録した確認用2,300人を分析した研究も、40研究のデータを統合した面接法の分析も、境目のある「型」は見つけていません。何が分かっていて、何が言い過ぎなのかを出典から整理します。

共感性羞恥とは何か——他人の失敗が、なぜ自分の痛みになるのか
気質と個人差の科学 ·

共感性羞恥とは何か——他人の失敗が、なぜ自分の痛みになるのか

共感性羞恥——他人の失敗を見ているだけで自分が恥ずかしくなる感覚を、619人が52場面を評価した研究、失敗の主を「友人」と想定した場合と「他人」と想定した場合を比べた脳イメージング研究、共感の多面性を扱った神経画像メタ分析から整理しました。相手が気づいていなくても起きる理由、共感の強さとの個人差、そして研究をどこまで自分に当てはめられるかの線引きまで。

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