用語辞典

性格・気質の個人差にまつわる心理学・脳科学の用語を、研究の出典つきで整理しています。 定義だけでなく、「研究でわかっていること」と「わかっていないこと・よくある誤解」を分けて書くのがShyBaseの方針です。

HSP(Highly Sensitive Person)

えいちえすぴー(はいりー・せんしてぃぶ・ぱーそん)

心理学者アーロンらが提唱した「感覚処理感受性」が高い人を指す通称。刺激を深く処理しやすい気質の個人差を表す研究概念で、医学的な診断名ではない。

感覚処理感受性

かんかくしょりかんじゅせい

刺激を深く処理し、環境から影響を受けやすい気質的傾向を指す心理学の構成概念。1997年にAron夫妻が提唱し、HSPの学術的基盤となった。連続的な特性であり、二分法的なカテゴリーではない。

共感(エンパシー)

きょうかん(えんぱしー)

他者の考えや感情を理解し反応する心の働き。認知的共感と情動的共感という複数の側面をもつ多次元的な概念として研究されている。

最適覚醒水準

さいてきかくせいすいじゅん

人が最も快適に機能できる中程度の覚醒状態。内向型・外向型で必要な刺激量が違うとするアイゼンクの古典的説明の中核概念。

刺激追求傾向とは? ザッカーマンの特性研究とHSS型HSPの誤解

しげきついきゅうけいこう

新奇で強烈な経験を求め、そのためにリスクもいとわない傾向。ザッカーマンが提唱したパーソナリティ特性で、専用尺度で測定される。

シャイネス(人見知り)

しゃいねす

初対面や人から評価される場面で、緊張・気まずさ・不安を感じやすい気質的傾向。内向性とは区別される。

社交不安

しゃこうふあん

他者から見られ評価される場面で生じる不安・恐怖の総称。誰にでもある日常的な緊張から、強い恐怖と回避が続き生活に支障をきたす診断名「社交不安症(SAD)」まで、連続的な幅を持つ概念。

ドーパミン

どーぱみん

脳内の神経伝達物質のひとつ。「快楽物質」と呼ばれがちだが、実際は報酬の予測と、それを求める動機づけに深く関わるとされる。

内向型・外向型(内向性・外向性)

ないこうがた・がいこうがた(ないこうせい・がいこうせい)

関心やエネルギーが内面に向かうか外界に向かうかをあらわす性格特性の次元。ユング由来の概念で、現代ではビッグファイブの外向性として連続的な個人差として研究されている。

ビッグファイブ(性格特性5因子モデル)

びっぐふぁいぶ

性格を外向性・神経症傾向・誠実性・協調性・開放性の5つの連続的な次元の「程度」で捉えるモデル。語彙研究の因子分析から導かれ、性格心理学で最も再現性の高い枠組みの一つとされる。

扁桃体

へんとうたい

脅威や新奇な刺激を素早く検出し防御反応を起こす脳の部位。恐怖だけでなく刺激の意味づけに幅広く関わり、気質研究とも関連する。

報酬系

ほうしゅうけい

快感・意欲・学習に関わる脳内の神経回路の総称。ドーパミン経路が中心とされ、行動を繰り返す動機づけを生む仕組みで、外向性など性格との関連が研究されている。

マインドフルネス

まいんどふるねす

「今この瞬間の体験に、評価や判断を加えずに注意を向ける」心のあり方と、それを養う瞑想などの実践。不安や抑うつへの中程度の効果がメタ分析で報告される一方、万能薬ではないことも指摘されている。